鳥海山麓 春の山菜~パート2~
鳥海山麓には四季を通じて多くの山菜が実ります。特に、桜が散って新緑が萌え出すこの季節は、山を歩けば山菜採りに出くわすほど魅力的な山菜が良く採れるのです!
天寿恒例の「んめものや」も現在、大人気の山菜セット(さしorわらび)を展開中です。
但し今年は雪が少なかった影響で、山菜の時期に若干のズレが生じているようで…?
「いつもたくさん採れていた“さし”が今年はかなり山の奥にいかないと採れない」と、お世話になっている直売所や山歩きの達人さんたち。特に、さしの中でも最良の「つぼっこ(つぼみ=まだ葉の開いていない状態のもの)」は確保が難しく、今年のさしには苦労しました。
さし
「さし」=オオイタドリの芽のことです。庄内ではさしぼこ、などと呼ばれているようですが、矢島周辺では「さし」と呼んでいます。
通常であれば今の時期、日本全国の土手に生えてくる珍しくもなんともない山野草で、山菜として採る場合は株の根本から生えてくるものを採ります。
特に、鳥海山麓に生える「さし」は味が独特であるといわれます。
その理由については不明ですが、チョウカイフスマやチョウカイアザミなど世界で唯一鳥海山だけにしか咲かない花もあるのだから、鳥海山麓固有の気候や土壌・水系が影響を与えているところが大きいのでしょう。そのため「鳥海アスパラ」との異名もあるほどです。
ぬるぬるとしてちょっと酸味があります。ちなみに「さし」を好んで食べるのは全国でも秋田県だけなのだそうです。
まして「つぼっこ」にこだわっているのは、そんな秋田県の中でも最も多くさしぼを食べているであろう旧矢島藩地域だけかもしれません?
つまり、旧矢島藩地域は、全国で一番「さし」の味を極めている!と言えます。
天寿の「んめものや」では、矢島に住む山菜採りの名人に直接依頼して、極上の「つぼっこ」を集めました。もうそろそろ葉が開いてきたのでさしの時期も終わりが近そうです。
(社長はつぼっこのバター炒めが大好きだそうです)
わらび
逆に、現在旬の真っ盛りなのが「わらび」。
「わらび」は野山の比較的日当たりの良い場所に生え、30cm~の高さに成長し、スラリと目立つので山菜採り初心者にはおあつらえ向きのターゲットです。
シダ植物の一種であり、食用にはまだ葉の開いていない若芽の頃を摘むのが最適です。
そのままでは食べられないので一度アク抜きをして、おひたしにしていただきます。
我が家ではなんといっても「わらびたたき」!
茹でてアク抜きしたわらびを包丁の背でたたいて、さらにすりこぎで粘りが出るまですりつぶし、味噌や香りのアクセントにショウガや山椒の葉を和える料理です。
ご飯にのせて食べると美味しいんです。緑色したとろろご飯です。
成長して硬くなったわらびでは筋が残ってしまい食感が悪いので、若い芽を使います。
ちなみに「わらび餅」という伝統的和風スイーツがありますが、あれは「わらび」の地下茎からとれるデンプンから作られています。「わらび餅」なのにわらびがどこにも入っていないのが不思議でなりませんでしたが、デンプンなら納得です。
しどけ
風味の強い山菜で、茎には細かい毛がびっしり生えているのが特徴です。
沢沿いに生えていることが多く、初心者は見逃すことも多いかもしれません。
日本全国に自生している山菜です。「しどけ」と呼ぶのは東北のみで、正式名称はモミジガサです。特に葉の風味は絶品で、たらの芽が天ぷらの王様なら「しどけ」は葉物系の王様です。おひたしが一番香りと歯ざわりを味わえると思います。
こしあぶら
「たらの芽」から始まった山菜ブームで、近年注目されつつあるのが「こしあぶら」。
ウコギ科の植物で、高山地帯の森林に群生しているため、こしあぶらの集団を見つけたら思わず「やった-」と喜びの声をあげてしまうことでしょう。それだけ、採れる絶対量が少ない珍しい山菜です。
名前の由来かどうかは知りませんが油料理と相性がよく、バター炒めなどでアクの強さも旨みに変わります。
ミズ
正式名称ウワバミソウ。秋田県では「ミズ」の名前で親しまれている山菜で、非常に人気があります。
ミズは茎部分が根にかけて赤い特徴的な外観をしているため、すぐに見つけられると思います。葉っぱも付いているのですが、主に食べるのは茎の部分で、シャキっとした食感を楽しむために浅漬けにしたり、細かく切ってみそ汁の具にしたり。私の家ではやっぱりご飯にのせて食べる「ミズたたき」が大好評です。わらびたたきと手順は同じ。
たらの芽
山菜ブームの火付け役となったのが、たらの芽の存在なのだそうです。天ぷらの王様ともいわれています。ウコギ科のたらの木ですが、春になるとふっくらとした若芽を出し、その部分を採って食べます。なんと、山菜採りの間ではたらの芽を採るのにマナーがあり、「1回芽を採ったあとの二番芽は採るな」というのだそうです。二番芽も採ってしまうと、その枝は枯れてしまうのだとか。覚えておいて損はないマナーですね!天ぷらにするとほろ苦さが口に広がり、春の息吹を感じられます。4月~6月まで食べごろが続きます。
筍(たけのこ)
最もメジャーな山菜ではないでしょうか?竹の子供・筍(竹の子)。
「竹」という字に「旬」と書いて筍と読ませるのがいいですね。
その存在は「古事記」にも記されており、古くから食べられてきたようです。
その成長速度はすさまじく、1日に10cm近く伸びるとか!?
そのため10日(旬内)で竹になるといわれており、筍の字の由来はそこにあります。
採るためには、「日の出前には採れ」「土が盛り上がっている状態で採れ(つまり、筍が伸びて地表に出てからでは遅いということ)」などと言われるとおり、タイミングがもっとも重要なのです!
地元で好まれるのは「根曲がり竹」です。孟宗竹より香が高く矢島地域では格が上です。
子供の頃、筍の皮を剥くのを手伝ったとき、どんどん身が細くなっていくのにびっくりした思い出があります。
山ウド
「ウドの大木」…図体が大きいばかりで何の役にも立たない。
しかし、実際のウドは、根元から葉先まで丸ごと食べられる、無駄のない山菜です。
30cmくらいのウドは若いほうで、大きくなると1mを軽く超えますが、食べられます。
独特の山の香りというか、ほろ苦い風味がたまりません。
最近は栽培などでスーパーにも多く出回っていますが、山の香りが少ないのが残念です。
私の一番好きな山菜で、根元の白い部分は、皮を剥いて生のままガブリといくのが最高です!トッピングは味噌マヨネーズ。太いウドも皮を剥いてみれば思った以上に柔らかくサクサクいただけます。
山の斜面などに多く自生しています。
他にも探せばきりがないのですが、今が旬であり私の好みの山菜をピックアップしてみました。
鳥海山麓が誇る春の恵みに感謝!旬どきのうまいものに…乾杯!
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コメント
夫の実家から「さし」が送られてきて、
見たことも聞いたこともなく、hitしたのがこちらでした。
とっても参考になりました!
投稿: | 2010年5月14日 (金) 22:37