3/27:旬どき・うまいもの自慢会 ・ 秋田 第7回<春の集い>開催レポート
日本酒好きの皆様、こんにちは
。今回の<旬どきうまいもの自慢会・秋田>のイベントを報告することになりました総務課のミツモリと申します。
新入社員ですので、お酒にはあまり詳しくありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
日本酒のおいしさ、おもしろさを身近に感じていただけるよう、お伝えしていきたいと思っております。
さて、今回の<旬どき・旨いもの自慢会・秋田>の会場は魚が旨いと評判の
「酒楽亭 うみひこ」さんで開催されました。開催人数は男性15名、女性5名の合計20名様となりました。
「酒楽亭 うみひこ」さんは私どもの蔵より車で1時間少々の秋田市の駅西口近くにあります。
この日の秋田市は4月中旬のようなポカポカ陽気で
、田んぼの畦や歩道にはバンケ(秋田弁でフキノトウのことです。)が、少しづつ顔を出していました
。
さて、「うみひこ」さんに到着し、玄関をくぐりますとエントランス右手中央には魚拓と釣具が私達を待っていました。
オーナーの高橋社長は魚を釣るのも食べるのも大好き!釣りキチサンペイをそのまま大人にしたようなお人柄です。魚の目利きに一家言あるようなお店の雰囲気が伝わります。
今日のうまいものの目玉である「サクラマス」がどのようなかたちでお目見えするのか楽しみです。
さて、開宴の時間となり、いよいよ乾杯となりました。乾杯は佐藤杜氏が内緒で持ってきた隠し酒で!(私達スタッフにも秘密で運んだようです
)
鑑評会用にとっておいた出品用のお酒をちょろまかし、もとい!ほんの少し残しておいたのだとの説明があり、スタッフも飲んだ事がない、ある意味、幻の大吟醸での乾杯となりました.
「うまーい
」「おいしい
」「もっと飲ませろ。なんで1本しか持ってこなかったんだ
」など、乾杯後のお客様の声。
(何でって価格を付けれない程の貴重で高価なお酒なんですよ!!
)
でも、ありがとうございます。参加された方の特権ですね。
乾杯酒を持ってきた佐藤杜氏の目尻も下がりっぱなしです。
料理は全9品。店長の中野さんより説明があり、ガッコ(秋田弁でお漬物の事です)はサービスとの事。酒飲みの気持ちが分かっているなと飲ン兵衛の皆様は心でうなずく。
料理は目にも鮮やかな美しい器に盛られていて、料理長の細やかな感性を感じられる品ばかりでした。食材も秋田市に近い漁港や農家から取り寄せ、特に魚介類は男鹿産が主でした。
〔お料理:前菜・小鉢〕
小鉢:なまこ酢 〔左下〕
男鹿産で三杯酢でいただく。コリコリとした食感が楽しい。クロモ入りが嬉しい一品。
クロモとは秋田県では良く食べられる海藻で他県ではあまり見かけないかもしれません。モズクに近いかんじです。ぬるっとした食感が口に優しい。
前菜:しめじと菜の花 かれいの卵 さくら寒天〔右の長い箱〕
春の始まりを感じさせる品。さくら寒天はほろ苦く、山菜、食用桜を閉じ込めた手の込んだ品でした。
煮物:姫サザエ八方煮〔中央〕
サザエのかわいらしい小粒なものを八方だしで煮たものです。
小鉢:山菜のおひたし〔一番左〕
シドケ、アイコ、コゴミをダシで食べる、北国では普通の何の変哲もない品。というのは今は昔。みなさん、顔が春が来たなあという顔をして食べております。
今の秋田県の食卓には山菜があまり出ません。若い人の家庭は特に。
調理方法がわからなかったり、味付けが苦手だったり、理由は様々ですが、非常にもったいない話だなあと思います。
しゃくしゃくと口いっぱいに新鮮な山の香りが広がり、すこしぬめりがかかった味付けはじゅんさいが入っているのかなと。待てよ。じゅんさいは初夏のはず。まだ雪が消えて間もない沼にじゅんさいがあるはずがない。
気になった料理好きの私はこのぬめりは何?と中野店長に尋ねました。すると、「このぬめりはとろろ昆布のぬめりですよ。」と。
ああ、そうか!だしの風味が効いているのはとろろ昆布が入っているからなのか!と一人で興奮した次第です。
そんな興奮をよそに参加者の皆さんは食べ、かつ、飲み、楽しく宴は進んで行きました。
本日のお酒は前日発売したばかりの大吟醸![]()
からスタート。最上級の料理には最高のお酒をと、心込めて造った杜氏自らついで回ります。
「おおっ。うまい
」「しぼりたてだから華やかさが違う![]()
」
などと皆様、口々に感想を述べています。本当においしいものを飲んだときの顔ってなんて幸せなんだろうとカメラを構えながら思いました。
テーブルの傍らには天寿酒造自慢のやわらぎ水。仕込み水のうまさをそのままペットボトルに詰めました。これがあれば悪酔いはしません。冷酒グラスを2つ用意しましたので、ちょうどよいチェイサーとなったようです。
料理は温かい物に移り、
焼物:竹の子の木の芽味噌田楽
木の芽味噌を竹の子に塗り、香ばしく焼き上げたもの。
木の芽の香ばしさと甘味噌が絶品。お客様の中には箸を使うのが面倒くさくなったらしく、手づかみで召し上がっていました。
山芋をすって、その中に納豆、長芋、とんぶりを入れ、ふわふわと揚げたもの。まわりの醤油あんの添え物にバンケを使う、気の利いた演出も素晴らしかったです。
しぼりたて大吟醸シリーズがなくなる頃、杜氏が用意したのは純米『おおっにごり』。
上澄みと下のにごりのコントラストに会場が「おおっ
」と、一瞬どよめきました。
「これを振り混ぜますと、どぶろくのようなにごりになりますが、味は精錬されていて、しっかりとした味になります。しぼりたての大吟醸とはまた違ったお酒をご堪能ください。」と、杜氏より説明があり、ソムリエみたいだと好評の声が。
卓上では土鍋が煮えて参りました。この土鍋の中身はサクラマスのアラと豆腐、ニンジンなどの根菜類。味噌で煮込んでいます。
サクラマスを余すところ無く使おうと考え出された郷土料理「どんがら汁」というものです。秋田県だとじゃっぱ汁(ざっぱ汁ともいう。たいていは冬の魚、鱈のアラで作ります)と言います。
サクラマスのアラのコクと旨味が「おおっにごり」と合うようです。
しっかりとした味付けの料理には腰の強いお酒がぴったりのようです。
料理もいよいよメインのサクラマスに。
お造り:サクラマスと黒鯛〔写真は大吟醸とともに〕
待ってましたと皆さん舌鼓を打ちます。サクラマスの甘さが口の中でとろけるようでした。
生臭さも無ければ、サーモンでもない独特の甘みはマグロに近く、
黒鯛も噛み応えがよく飲み込むのがおしい気がしました。
寿司:サクラマス寿司〔写真はおおっにごりとともに〕
個人的に一番印象深かった品です
。富山名物の「サクラマスの押し寿司」かな?とお品書きを見て思ったのですけど、さにあらず
。
ハタハタ寿司と同じような作りかたをした飯寿司(いずし)だったのです。
飯寿司をご存知のかたには説明が要らないようですが、案外、秋田県の人もわからなかったりするようです。
北海道から東北地方の寒い北国にみられる製法のお寿司で、塩漬けした魚の切身と飯、麹、ニンジン、キャベツなどの野菜とショウガを良く混ぜ、重石をのせて軽く乳酸醗酵させるものです。
浸かる時間は押しの強さとお好みで。
最近はあまり浸からないで酸っぱくない、サラダ感覚のお寿司がほうが受けがいいようです。
あとで料理長に聞いたところ3~4日ではうまく味がのらなくて、1週間目でお出ししました、との事でした。
野菜の甘みとサクラマスから滲み出た自然なうまみが、舌の上でハーモニーを奏でていました。今、思い出してもよだれが出ます
。
焼物:サクラマスの漬焼き
色鮮やかに仕上がっています。身もホクホクとしていて旨味が閉じ込められているようでした。この旨味の閉じ込め方も気になったのでコッソリ聞いてきました。
「酒塩をふって、鰹だしの醤油で何回も漬け焼きするんです。」
なるほど。色鮮やかに仕上げるために手間隙を惜しんでいないんですね。
〔左:高橋社長 中央:料理長 右:佐藤杜氏〕
宴もたけなわ。すっかり料理も進み、温かい料理が出始めた頃から燗酒のご注文が。
ハイ、待っていましたとばかりにスタッフ一同張り切って燗エ門という
お燗器で燗をつけます。
盃のとったり、やったりがお客様の間でも、楽しそうに行われています。
身知らぬ同士の間柄でも距離を縮める<うまいもの>と<日本酒>。
異文化、異業種、 垣根を越えて、夜は更けてゆくのでした。次の旬の<うまいもの>を求めて、この会は続いていきます。
美味しいものの発見だけでなく、たくさんの見知らぬ人とご縁ができ、
美味しいものを通じて交友関係が広がれば、なお幸いでございます。会にご協力いただきました皆様に厚く御礼申し上げます。
地縁でも血縁でもない新しい「美味し縁」があなたにも広がりますように![]()
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