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2008年4月21日 (月)

春告げ魚とも呼ばれる メバル

日本海沿岸の岩礁域に多く生息する海水魚で、春告げ魚とも呼ばれ春に旬を迎える魚です。

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全長は最大30cmほど、よく見かけるのは20cmほどまでです。全身は黒褐色で、数本のぼんやりとした黒い横しまがあり口と目が大きく、「メバル」という名も大きい目に由来します。

目が大きいだけでなく張り出しているので、江戸時代には、カエルが化けてメバルになると信じられていたという説もあります。

磯、防波堤で釣れるのは黒メバルで船から釣れるのは赤メバルといい体色が違います。釣り人の話によると、水面を見上げるようにして群れをなして泳ぐ姿を見かけるそうです。この上を見上げるようにしているのが、餌を待つ正しい姿勢です。自分より少し上方を流れてくる小さなエビや小魚などに下から襲いかかります。だから目が大きく視力が良く、受け口なのです。

上から下へ餌に飛びつく魚は上アゴが長く、下から上へ襲いかかる魚は下アゴが長いことが多いです。もちろん例外もおります。習性によって外観が進化して餌をたべやすいようになっているので、覚えておくと習性を予想できるので、面白いと思います。

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メバルといったら煮付けといわれるほど、煮付けるととても旨い魚です。新鮮なうちに煮付けると皮がパリン、パリンと弾けます。この弾けた身がプリプリして癖のない上品な味で旨いんです。

煮付け方は、日本酒とミリンを3対1の割合で鍋に入れ、好みに応じて砂糖を加えあたためます。 沸騰する前にメバルを並べ、落とし蓋をして中火で10分程煮る。 ここで初めて醤油を加え、2~3分煮立てて火を止めます。

先に甘味をつけ、後から醤油を入れることで、 魚の身崩れを防ぎ、旨味を封じ込めることが出来るので、旨さ際立つ出来上がりになります。

Dscn8677 そのほかの調理方としては、塩振り焼きも旨いです。

焼くと絞まって旨みを凝縮してくれますので、塩のみのシンプルな味付けで充分です。焼魚特有の香ばしさで鼻をくすぐり、食欲をそそります。エラやアゴの部分も一層絞まった身で、とてもおいしくいただけます。

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鮮度バツグンだったので、刺身にもしてみました。

切り身がツルツルしていてペロンと口の中をすべるように入ってきます。噛んだ時、ふんわりとした食感ですが弾力がありコリコリとした身が口の中で砕けます。甘味のある味で、美味でした。

目がクリンとかわいい春の魚、お勧め品です。good

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2008年4月10日 (木)

秋田の春一番の春菜”ひろっこ”って知ってる?

Dscn8666 田の畦にまだ雪が残る中、雪を掘り起こして収穫される”ひろっこ”は、あさつきに良く似た(野蒜・ののひろ)と呼ばれるもので、味は生で食べると涙がでるほど辛いのですが、ザッと火を通すと甘くシャキシャキした歯ごたえが特徴。

秋田の春と言えば、”ひろっこ”と連想する方が多くいると思いますが、冬場に食べる物が少なかった頃に自家用として細々と畑作されていたのですが、今ではすっかり農家の収入源となるほどで、人気の高い春野菜となっております。

その、自家用として畑作されたいた頃は、雪を掘り起こして収穫しており、日に当たらないので収穫したては緑の部分は全くなく根に近い部分は目にまぶしい程真っ白で、先のほうへいくと黄色でした。今では、お日様に当てて収穫されるのがありますので、この写真のように緑部分が多数見られます。白い部分から緑の境目に黄色が見られますがその色が先まで占めていたのです。

P10400040なぜ雪の下から収穫されるのでしょうか?

この写真をご覧いただくと木の根元から雪解けが始まってるのがお分かりと思います。

土や木には気温よりも±0.5℃の調節機能があるといわれております。土からの熱と太陽からの熱で木の周りから雪解けが始まるのです。

ひろっこも土の温度を感じ積雪した雪と土の間で芽を出します。春待ち遠しい秋田では、こんなけなげで、一生懸命芽吹かせる”ひろっこ”を春の訪れとして感謝の念をいだきながらいただきます。

Dscn0735 代表的な料理法としては、酢味噌和えが一番ではないでしょうか。

サッと湯がいたひろっこへ酢味噌で和えて食べるシンプルな食べ方ですが、シャキシャキした食感と火を通すと甘味が出るひろっこと酢味噌が春の味わいを醸しだします。

Dscn4944 かき揚げにもしてみました。アクセントに干しえびを入れサッと揚げます。ひろっこと油の相性も非常によく、湯がいたものよりも一層甘味が増します。

Dscn4939_2 変り種のひろっこの豆板醤炒めを作ってみましたが、これもいい感じの一品です。

甘味の増すひろっことピリ辛風味がよくなじみ合いお酒が進む肴となりました。

今ではネット販売も行われているようですので、秋田の春を御取り寄せしていただきご賞味いただけましたら幸いです。

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2008年4月 7日 (月)

3/27:旬どき・うまいもの自慢会 ・ 秋田 第7回<春の集い>開催レポート

日本酒好きの皆様、こんにちはhappy01。今回の<旬どきうまいもの自慢会・秋田>のイベントを報告することになりました総務課のミツモリと申します。
新入社員ですので、お酒にはあまり詳しくありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
日本酒のおいしさ、おもしろさを身近に感じていただけるよう、お伝えしていきたいと思っております。

さて、今回の<旬どき・旨いもの自慢会・秋田>の会場は魚が旨いと評判の
酒楽亭 うみひこ」さんで開催されました。開催人数は男性15名、女性5名の合計20名様となりました。

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「酒楽亭 うみひこ」さんは私どもの蔵より車で1時間少々の秋田市の駅西口近くにあります。

この日の秋田市は4月中旬のようなポカポカ陽気でcherryblossom、田んぼの畦や歩道にはバンケ(秋田弁でフキノトウのことです。)が、少しづつ顔を出していましたbud

さて、「うみひこ」さんに到着し、玄関をくぐりますとエントランス右手中央には魚拓と釣具が私達を待っていました。 7011

オーナーの高橋社長は魚を釣るのも食べるのも大好き!釣りキチサンペイをそのまま大人にしたようなお人柄です。魚の目利きに一家言あるようなお店の雰囲気が伝わります。

今日のうまいものの目玉である「サクラマス」がどのようなかたちでお目見えするのか楽しみです。

さて、開宴の時間となり、いよいよ乾杯となりました。乾杯は佐藤杜氏が内緒で持ってきた隠し酒で!(私達スタッフにも秘密で運んだようですcoldsweats01)

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鑑評会用にとっておいた出品用のお酒をちょろまかし、もとい!ほんの少し残しておいたのだとの説明があり、スタッフも飲んだ事がない、ある意味、幻の大吟醸での乾杯となりました.

うまーいup」「おいしいsign03」「もっと飲ませろ。なんで1本しか持ってこなかったんだannoyなど、乾杯後のお客様の声。

(何でって価格を付けれない程の貴重で高価なお酒なんですよ!!sweat01)

でも、ありがとうございます。参加された方の特権ですね。
乾杯酒を持ってきた佐藤杜氏の目尻も下がりっぱなしです。

料理は全9品。店長の中野さんより説明があり、ガッコ(秋田弁でお漬物の事です)はサービスとの事。酒飲みの気持ちが分かっているなと飲ン兵衛の皆様は心でうなずく。

料理は目にも鮮やかな美しい器に盛られていて、料理長の細やかな感性を感じられる品ばかりでした。食材も秋田市に近い漁港や農家から取り寄せ、特に魚介類は男鹿産が主でした。

Photo

〔お料理:前菜・小鉢〕

小鉢:なまこ酢 〔左下〕

男鹿産で三杯酢でいただく。コリコリとした食感が楽しい。クロモ入りが嬉しい一品。

クロモとは秋田県では良く食べられる海藻で他県ではあまり見かけないかもしれません。モズクに近いかんじです。ぬるっとした食感が口に優しい。

前菜:しめじと菜の花 かれいの卵 さくら寒天〔右の長い箱〕

春の始まりを感じさせる品。さくら寒天はほろ苦く、山菜、食用桜を閉じ込めた手の込んだ品でした。

煮物:姫サザエ八方煮〔中央〕

サザエのかわいらしい小粒なものを八方だしで煮たものです。

小鉢:山菜のおひたし〔一番左〕

シドケ、アイコ、コゴミをダシで食べる、北国では普通の何の変哲もない品。というのは今は昔。みなさん、顔が春が来たなあという顔をして食べております。

今の秋田県の食卓には山菜があまり出ません。若い人の家庭は特に。
調理方法がわからなかったり、味付けが苦手だったり、理由は様々ですが、非常にもったいない話だなあと思います。

しゃくしゃくと口いっぱいに新鮮な山の香りが広がり、すこしぬめりがかかった味付けはじゅんさいが入っているのかなと。待てよ。じゅんさいは初夏のはず。まだ雪が消えて間もない沼にじゅんさいがあるはずがない。
気になった料理好きの私はこのぬめりは何?と中野店長に尋ねました。すると、「このぬめりはとろろ昆布のぬめりですよ。」と。
ああ、そうか!だしの風味が効いているのはとろろ昆布が入っているからなのか!と一人で興奮した次第です。

そんな興奮をよそに参加者の皆さんは食べ、かつ、飲み、楽しく宴は進んで行きました。

本日のお酒は前日発売したばかりの大吟醸sign03

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大吟醸『鳥海』しぼりたてにごり生酒」と

「大吟醸しぼりたて生酒」

からスタート。最上級の料理には最高のお酒をと、心込めて造った杜氏自らついで回ります。

おおっ。うまいhappy01」「しぼりたてだから華やかさが違うupup
などと皆様、口々に感想を述べています。本当においしいものを飲んだときの顔ってなんて幸せなんだろうとカメラを構えながら思いました。

テーブルの傍らには天寿酒造自慢のやわらぎ水。仕込み水のうまさをそのままペットボトルに詰めました。これがあれば悪酔いはしません。冷酒グラスを2つ用意しましたので、ちょうどよいチェイサーとなったようです。

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料理は温かい物に移り、

焼物:竹の子の木の芽味噌田楽

木の芽味噌を竹の子に塗り、香ばしく焼き上げたもの。
木の芽の香ばしさと甘味噌が絶品。お客様の中には箸を使うのが面倒くさくなったらしく、手づかみで召し上がっていました。

揚物:山芋まんじゅう  7_4

山芋をすって、その中に納豆、長芋、とんぶりを入れ、ふわふわと揚げたもの。まわりの醤油あんの添え物にバンケを使う、気の利いた演出も素晴らしかったです。

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しぼりたて大吟醸シリーズがなくなる頃、杜氏が用意したのは純米『おおっにごり』。

上澄みと下のにごりのコントラストに会場が「おおっnote」と、一瞬どよめきました。

「これを振り混ぜますと、どぶろくのようなにごりになりますが、味は精錬されていて、しっかりとした味になります。しぼりたての大吟醸とはまた違ったお酒をご堪能ください。」と、杜氏より説明があり、ソムリエみたいだと好評の声が。

卓上では土鍋が煮えて参りました。この土鍋の中身はサクラマスのアラと豆腐、ニンジンなどの根菜類。味噌で煮込んでいます。
サクラマスを余すところ無く使おうと考え出された郷土料理「どんがら汁」というものです。秋田県だとじゃっぱ汁(ざっぱ汁ともいう。たいていは冬の魚、鱈のアラで作ります)と言います。
サクラマスのアラのコクと旨味が「おおっにごり」と合うようです。
しっかりとした味付けの料理には腰の強いお酒がぴったりのようです。

料理もいよいよメインのサクラマスに。

お造り:サクラマスと黒鯛〔写真は大吟醸とともに〕

待ってましたと皆さん舌鼓を打ちます。サクラマスの甘さが口の中でとろけるようでした。
生臭さも無ければ、サーモンでもない独特の甘みはマグロに近く、
黒鯛も噛み応えがよく飲み込むのがおしい気がしました。

寿司:サクラマス寿司〔写真はおおっにごりとともに〕

個人的に一番印象深かった品ですgood。富山名物の「サクラマスの押し寿司」かな?とお品書きを見て思ったのですけど、さにあらずsign01
ハタハタ寿司と同じような作りかたをした飯寿司(いずし)だったのです。

飯寿司をご存知のかたには説明が要らないようですが、案外、秋田県の人もわからなかったりするようです。

北海道から東北地方の寒い北国にみられる製法のお寿司で、塩漬けした魚の切身と飯、麹、ニンジン、キャベツなどの野菜とショウガを良く混ぜ、重石をのせて軽く乳酸醗酵させるものです。
浸かる時間は押しの強さとお好みで。
最近はあまり浸からないで酸っぱくない、サラダ感覚のお寿司がほうが受けがいいようです。

あとで料理長に聞いたところ3~4日ではうまく味がのらなくて、1週間目でお出ししました、との事でした。

野菜の甘みとサクラマスから滲み出た自然なうまみが、舌の上でハーモニーを奏でていました。今、思い出してもよだれが出ますhappy02

焼物:サクラマスの漬焼き

色鮮やかに仕上がっています。身もホクホクとしていて旨味が閉じ込められているようでした。この旨味の閉じ込め方も気になったのでコッソリ聞いてきました。

酒塩をふって、鰹だしの醤油で何回も漬け焼きするんです。」

なるほど。色鮮やかに仕上げるために手間隙を惜しんでいないんですね。

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〔左:高橋社長 中央:料理長 右:佐藤杜氏〕

宴もたけなわ。すっかり料理も進み、温かい料理が出始めた頃から燗酒のご注文が。

ハイ、待っていましたとばかりにスタッフ一同張り切って燗エ門という
お燗器で燗をつけます。

お酒は「純米酒」と「本醸造あきたこまち」。

盃のとったり、やったりがお客様の間でも、楽しそうに行われています。

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身知らぬ同士の間柄でも距離を縮める<うまいもの>と<日本酒>。
異文化、異業種、 垣根を越えて、夜は更けてゆくのでした。次の旬の<うまいもの>を求めて、この会は続いていきます。
美味しいものの発見だけでなく、たくさんの見知らぬ人とご縁ができ、
美味しいものを通じて交友関係が広がれば、なお幸いでございます。会にご協力いただきました皆様に厚く御礼申し上げます。
地縁でも血縁でもない新しい「美味し縁」があなたにも広がりますようにbottlehappy01

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