2008年5月28日 (水)

美味いものにはとげがある!?根曲がり竹の巻

5月も終わりに近づき、ここ秋田も新緑の緑がまぶしい季節になりました。田植えも終わり蛙の声を耳にするようになりましたhappy01。我が家の梅の実もだんだんと大きくなり、今年は奮発して純米吟醸酒で梅酒を作ってやろうかと目論んでいる総務課のミツモリです。

2008_05270042

しかし、不思議なもので「3年ものの梅酒を!!」「5年ものの梅酒を!!」と意気込んでいるのですが、いつのまにか1年も経たないうちになくなっているのです。味見のしすぎかな・・・wobbly

さて、今回の旬の食材探しの旅は「」。山菜シリーズ第2弾ですsign01

5月の末になりますと山菜ハンターたちは居てもたっても居られず、みな一応にそわそわしだします。近場の自分だけが知っている(つもりの)竹林が他の狩人たちに狙われていやしないかと心配だからです。その竹林の中にお目当てのブツが隠されています。

そう、採ってうれしい、あげて喜ばれる秋田山菜界の人気アイドル「根曲がり竹」です。根曲がり竹って何?という方もおられるでしょうから簡単に説明しますと、2008_05270047

根曲がり竹(チシマザサ)                                      別名【タケノコ・クマザサ・ヤマタケノコ・姫竹】                          イネ科 多年生常緑笹

採取の適期5月~6月 分布 北海道~本州中部以北生育環境 高い山に広がる笹原に生えます。

雪の下に生え、細く若い竹の子は雪の重さを押しのけられないので
根元から曲がって伸びていきます。その故「根曲がり竹」と呼ぶらしいです。根性曲がりな竹の子ではありません。雪の重さにも耐え、その重みにも負けず上に、空に伸びようとする若竹。北国の人はなぜ故にこの竹の子を愛すか・・・crying。自分自身の境遇と重ねてしまうからなのでしょうか。よけいな感傷をめぐらすより素直にうまいからってことなんでしょうけどね。

2008_0527004815センチくらいのを根元でひねるようにしてもぎます。あくも少なく和洋中なんでもござれの食材なので、とにかく人気ものです。

私はシンプルに味噌汁が好きです。

作り方も超簡単。まず、包丁で切れ目を入れて、皮をむいて、根っこの硬いところを落として水から煮立てて少し長めに茹でます。茹で上がったら水にさらします。私のうちでは15分くらい煮て水にさらして、一晩おいて朝に食べます。

2008_05270049

[皮をむくと半分くらいになります]2008_05270050

[水にさらして一晩待ちます]

2008_05270051

[筍ごはんと根曲がり竹の味噌汁]

2005_05240055

[焼いて食べてもうまい]

しかし、こんな人気山菜アイドル根曲がり竹なのですが、きれいな花にはとげがあるのと同様、この竹の子にもとげがあるのです。しかも相当厄介なwobbly

それは、採り始めると病み付きhappy02になってしまうというとげです。

根曲がり竹は旬の時期が短いためハンターは山の奥深くに入り込んで採ります。採っていくうちに面白くなって、もっと欲しくなります。それで、もっと山の奥に入るとさあ大変sweat01

下を見ながら採り進めているので、はたと気づいて見返すと見渡す限り一面竹やぶの中。確かこっちからきたはず。いや、まてよ、こっちだったかなと方向感覚がまったくなくなってしまうのです。曇りの日ならなおさらわかりにくくなります。

というわけで、どんな熟練ハンターでも一人で山に入っていかないのが暗黙のルールです。でも、誘惑に負けてしまうのが人間。つい、山に誘われて引き返せなくなってしまうのです。最近では年配の方の遭難が多くニュースに出ます。かって知ったる山だものと心のどこかに慢心があるからでしょうか。

きれいな花と筍には十分気をつけましょうsign03

PS でも、とげがあるってわかっているのに触ってしまうんですよねえ。私も何度失敗したことか。竹の子で?いえ、花のほうでvirgolovely

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年4月21日 (月)

春告げ魚とも呼ばれる メバル

日本海沿岸の岩礁域に多く生息する海水魚で、春告げ魚とも呼ばれ春に旬を迎える魚です。

Dscn8647*Dscn8650

全長は最大30cmほど、よく見かけるのは20cmほどまでです。全身は黒褐色で、数本のぼんやりとした黒い横しまがあり口と目が大きく、「メバル」という名も大きい目に由来します。

目が大きいだけでなく張り出しているので、江戸時代には、カエルが化けてメバルになると信じられていたという説もあります。

磯、防波堤で釣れるのは黒メバルで船から釣れるのは赤メバルといい体色が違います。釣り人の話によると、水面を見上げるようにして群れをなして泳ぐ姿を見かけるそうです。この上を見上げるようにしているのが、餌を待つ正しい姿勢です。自分より少し上方を流れてくる小さなエビや小魚などに下から襲いかかります。だから目が大きく視力が良く、受け口なのです。

上から下へ餌に飛びつく魚は上アゴが長く、下から上へ襲いかかる魚は下アゴが長いことが多いです。もちろん例外もおります。習性によって外観が進化して餌をたべやすいようになっているので、覚えておくと習性を予想できるので、面白いと思います。

Dscn8681 *

メバルといったら煮付けといわれるほど、煮付けるととても旨い魚です。新鮮なうちに煮付けると皮がパリン、パリンと弾けます。この弾けた身がプリプリして癖のない上品な味で旨いんです。

煮付け方は、日本酒とミリンを3対1の割合で鍋に入れ、好みに応じて砂糖を加えあたためます。 沸騰する前にメバルを並べ、落とし蓋をして中火で10分程煮る。 ここで初めて醤油を加え、2~3分煮立てて火を止めます。

先に甘味をつけ、後から醤油を入れることで、 魚の身崩れを防ぎ、旨味を封じ込めることが出来るので、旨さ際立つ出来上がりになります。

Dscn8677 そのほかの調理方としては、塩振り焼きも旨いです。

焼くと絞まって旨みを凝縮してくれますので、塩のみのシンプルな味付けで充分です。焼魚特有の香ばしさで鼻をくすぐり、食欲をそそります。エラやアゴの部分も一層絞まった身で、とてもおいしくいただけます。

*

Dscn8660 *

鮮度バツグンだったので、刺身にもしてみました。

切り身がツルツルしていてペロンと口の中をすべるように入ってきます。噛んだ時、ふんわりとした食感ですが弾力がありコリコリとした身が口の中で砕けます。甘味のある味で、美味でした。

目がクリンとかわいい春の魚、お勧め品です。good

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年4月10日 (木)

秋田の春一番の春菜”ひろっこ”って知ってる?

Dscn8666 田の畦にまだ雪が残る中、雪を掘り起こして収穫される”ひろっこ”は、あさつきに良く似た(野蒜・ののひろ)と呼ばれるもので、味は生で食べると涙がでるほど辛いのですが、ザッと火を通すと甘くシャキシャキした歯ごたえが特徴。

秋田の春と言えば、”ひろっこ”と連想する方が多くいると思いますが、冬場に食べる物が少なかった頃に自家用として細々と畑作されていたのですが、今ではすっかり農家の収入源となるほどで、人気の高い春野菜となっております。

その、自家用として畑作されたいた頃は、雪を掘り起こして収穫しており、日に当たらないので収穫したては緑の部分は全くなく根に近い部分は目にまぶしい程真っ白で、先のほうへいくと黄色でした。今では、お日様に当てて収穫されるのがありますので、この写真のように緑部分が多数見られます。白い部分から緑の境目に黄色が見られますがその色が先まで占めていたのです。

P10400040なぜ雪の下から収穫されるのでしょうか?

この写真をご覧いただくと木の根元から雪解けが始まってるのがお分かりと思います。

土や木には気温よりも±0.5℃の調節機能があるといわれております。土からの熱と太陽からの熱で木の周りから雪解けが始まるのです。

ひろっこも土の温度を感じ積雪した雪と土の間で芽を出します。春待ち遠しい秋田では、こんなけなげで、一生懸命芽吹かせる”ひろっこ”を春の訪れとして感謝の念をいだきながらいただきます。

Dscn0735 代表的な料理法としては、酢味噌和えが一番ではないでしょうか。

サッと湯がいたひろっこへ酢味噌で和えて食べるシンプルな食べ方ですが、シャキシャキした食感と火を通すと甘味が出るひろっこと酢味噌が春の味わいを醸しだします。

Dscn4944 かき揚げにもしてみました。アクセントに干しえびを入れサッと揚げます。ひろっこと油の相性も非常によく、湯がいたものよりも一層甘味が増します。

Dscn4939_2 変り種のひろっこの豆板醤炒めを作ってみましたが、これもいい感じの一品です。

甘味の増すひろっことピリ辛風味がよくなじみ合いお酒が進む肴となりました。

今ではネット販売も行われているようですので、秋田の春を御取り寄せしていただきご賞味いただけましたら幸いです。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年2月29日 (金)

ワカサギは、これからが本番!

秋田にもワカサギ釣りのスポットがあり、

八郎潟・貝沼(湯沢市)・田螺沼(湯沢市)

などが知られております。

八郎潟は、埋め立て前は日本で2番目に大きい湖でしたが、今ではほとんどが埋め立てられております。かろうじて残されている湖部分では、ワカサギが獲れます。

連日氷点下を記録し湖面に氷が張る季節では、湖に穴を開け釣り糸を垂らして釣るワカサギ釣りは、冬の風物詩となっていますが、ワカサギの旬はこれからが本番です。

Dscn8536 桜の頃に孵化した稚魚の漁が秋から始まります。秋の深まりと共に脂がのり、真冬には身がしまって適度に脂も落ちますので冬から初春が旬と言えます。

ワカサギは漢字で書くと公魚と書きますが、この名の由来が霞ヶ浦や北浦を納めていた麻生藩が徳川家11代目将軍 家斉公に年貢として収めたことから「公儀御用の魚」ということで、『公魚』と名が付けられたという説があります。

分布としては、太平洋側は茨城県の霞ヶ浦以北で日本海側は島根県の穴道湖以北とされております。面白いことに、大昔は海産魚であったようです。陸封されて淡水に順応したようですが、その名残りとして淡水と海水が混ざる汽水湖の穴道湖やヒヲマ湖、八郎潟、三方湖などに生息しております。全国の代表として名をはせているわけですから、八郎潟は名産地ということになります。

Dscn8535_3  ワカサギの栄養分析結果によると、たんぱく質は17%と他の魚より少なく、さっぱり感があり骨も柔らかくまるごと食べられるので、カルシウムをたっぷり獲れるのもワカサギの特徴ですね。

Dscn8541この5cm~10前後の料理としては、から揚げか天ぷらがメインになります。カリッとサクサクに揚げて食べるには最高のご馳走となります。その他に揚げたものをマリネにしても大変おいしいです。

*

Dsc07610_2

Dsc07612

*

*

写真は、つくだ煮の話を書いている『佃煮やさん』からお借りしました。

八郎潟の近くには佃煮屋さんも軒を連ね、八郎潟で獲れた新鮮な小魚を佃煮に加工しております。その中でも商売上手な佃煮屋さんが新商品として、『揚げわかさぎ』というのを販売しております。

カリカリで香ばしくスナック感覚で食べれますのでお子様にも喜んで食べていただけるものです。

秋田の特産品を現代風にアレンジして全国に発信している姿は見習うべきものがあります。

みなさん sign03 八郎潟産のワカサギで、骨を丈夫にしましょうpisces

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月18日 (月)

寒鱈祭りもあるほど2月は鱈の最盛期です。

秋田県の南部 金浦(このうら)では、立春の2月4日に鱈祭り(掛魚祭り)が行われます。元禄年間(1688~1704年)以来、300年の伝統行事です。このことからも伺えるように、鱈は秋田では冬の魚を代表する旬の味となります。この寒鱈で鍋(鱈汁)を食べないと冬を感じないという秋田県民です。

Tm51 掛魚(かけよ)とは、漁から帰った漁師が氏神様や恵比寿様にお供えする魚のことで、祭りの主役となる大タラは1匹ずつ荒縄に釣り下げられ、海上安全や豊漁を願って金浦山神社の神前に供えられます。

一匹の大きさは、13kg前後で体長は1m以上にもなりますので大ぶりな魚です。

Tm53真鱈は北半球の寒帯に広く分布し、日本では東北・北海道で採れます。体長1m以上になります。 肉食で、多毛類、貝類、頭足類、小魚など、いろいろな小動物を捕食する。自分の体の半分くらいの動物にも襲いかかり、大きな口で捕食してしまう。非常に貪欲で、いつもお腹が膨れていることや、腹いっぱい食べるという意味から「タラフク」という言葉ができたとも言われております。

(注)上記2枚の写真は、arubeさんからお借りいたしました。

この真鱈は別の呼び名が寒鱈とも呼ばれ、1月の下旬から2月までの厳冬期に最盛期を向かえ白子がとてもおいしく湯引きした刺身なんかは、とても甘くまったりとした濃厚な味は海のチーズとでも呼びたいくらいの味で、その容姿からは想像できないくらいです。鱈汁の中に入れてもおいしいですが、湯引きが群を抜く旨さです。

Dscn8105 鱈汁は、なんと言っても味噌の味付けが一番です。ふわふわの身に味噌と昆布出汁が入り込んで噛んだときにふっくらと膨らむような弾力のある身です。ほろほろとほぐれる身をほおばり、具沢山の野菜と一緒に食べる味は北国の人への贈り物の味と言ってもいいでしょう。

栄養分析からすると、身は低脂肪・高蛋白で、胃腸を温め、血行をよくし、冷え性・風邪予防・など、冬場にはピッタリの食材です。

秋田の鱈汁のレシピは、昆布で出汁をとりイチョウ切りした大根を煮ます。煮えたら、鱈の身やアラを入れ10分ほど煮込み味噌を入れます。再度煮立たない内に白子を入れ5分ほど煮込み鍋を下ろす直前にねぎを入れふたをして蒸らして出来上がりです。新鮮な魚のアラはたくさん入れても生臭みはほとんどありしませんが、しょうが汁を入れても更に身体がポカポカしますのでお勧めです。

寒鱈をたくさん食べて、風邪予防ですね。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2008年1月28日 (月)

厳しい寒さのこの季節は、納豆汁であったまろう!

納豆汁は、秋田の郷土料理と思いきや、、、青森、山形でもそれぞれの作り方があり、郷土の味として守り受け継がれているようです。

Dscn4096 秋田では、湯沢市が郷土料理として認められおり、その湯沢市に程近い天寿蔵の地元矢島町ではきのこ(サワモタチ・ムキタケ・ナメコ)・わらび・豆腐・など具沢山にして作ります。

この納豆汁は、江戸時代の文献にも出てくるもので昔から食べられていた料理です。その江戸時代には納豆ごはんよりも多く納豆汁が食べられていたという記録もあります。

Dscn4093納豆汁は、納豆の粘り成分が働いてか、冷めずらくアツアツをいただくのですが体の中に入っても胃の中からじんわりと暖かさが身体全体に伝わり氷点下を記録する厳冬期には身体を芯から温めてくれるお料理として重宝されております。

その作り方は、出汁をとり沸騰した鍋にきのこ(サワモタチ・ムキタケ・ナメコ)・わらびを入れひと煮たちさせたら味噌を溶き入れますそのすぐ後に納豆をすりつぶしベースト状にしたものを溶きながら入れます。その後、お豆腐を入れ出来上がりです。

この具の山菜ですが、旬の時期に食べきれないほど取れたわらびやきのこは塩漬けにして冬を越すために蓄えられます。その塩漬けのきのこわらびを薄い食塩水に入れ、塩出しをして使います。

納豆はすり鉢ですってペースト状にしておりましたが、最近はペースト状になったものも販売されており、より簡単に作れる料理になりました。

他地方では、納豆をそのまま入れて煮る納豆汁もあるようですが、秋田の納豆汁はこのようにペースト状にして味噌汁と混ざり合いますので、味噌汁のコクが出て独特の喉越しがあるのが特徴です。納豆特有の香りもほとんどなくなります。

納豆の栄養成分は、畑の肉と称されるごとく良質のタンパク質や脂肪、ビタミン、ミネラルがバランスよく含まれます。美肌をつくるビタミンB2が大豆の2倍、骨粗鬆症によいといわれているビタミンK2は納豆菌によりつくられるもので、食品の中で最も多く含まれております。また、血栓症に効果が高いといわれている血栓溶解酵素「ナットウキナーゼ」は納豆菌によって合成されるもので、豆腐や他の大豆食品には含まれていません。その他、納豆菌には整腸作用もあり、栄養の宝庫といわれる納豆は、優れた食品なのです。

晩酌をしてほろ酔い気分でご飯を食べるときの味噌汁として納豆汁は、〆を担うお料理といったところでしょうか。

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2008年1月15日 (火)

ハタハタ寿司は、秋田のおせちのひとつです

明けましておめでとうございます。

Dscn4549

本年も秋田の旬の食材をご紹介してまいりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

お正月といえばおせちですが、秋田のおせちにはハタハタ寿司もかかせない一品であります。

Dscn7908雪の降り始める11月下旬から雷が轟く大時化のときにハタハタは、産卵のため接岸します。最盛期の昭和40年代には2万トン前後の漁獲高でしたが、漁り過ぎのためその後昭和50年代は1万トンを割り込み、59年には74トンしか獲れなくなり漁獲量は劇的に減り一時は高級魚となってしまいました。秋田県は平成4年から3年間全面禁漁しハタハタの増加に努め、平成7年からは上限を定めての操業が行われています。

ハタハタが秋田の魚として制定されたのは、平成14年12月6日です。昔からハタハタに慣れ親しんで育った私たちとしては、以前より秋田の魚と思ってきたので驚きでした。現在は過去の乱獲の反省から、ハタハタの資源の確保を目指し、獲る漁業から育てて獲る漁業へと変わってきています。

ハタハタは漢字で書くと「鰰」魚へんに神と書きますが、厳冬の日本海は大荒れのため海沿いの漁師は貧しい生活を与儀なくされておりました。雷とともに突然海岸に獲りきれないほど押し寄せるハタハタを雷神様の遣いと崇め、このような名がついたとも言われております。

大漁に押し寄せる為、大きさはさまざまありますが、小さめのハタハタを寿司にします。うろこの無い魚ですのでとても調理しやすいです。

Dscn8053 作り方をとしては、頭と内臓を取りよく洗います。一度、塩漬けにします。数日後、人参・生姜・ご飯・麹を混ぜ合わせ更に漬け込みます。このとき酢を入れる場合もありますが、昔からの作り方としては酢は使わず、米と麹菌で発酵させて食べごろをみていただいたとされております。

このハタハタ寿司の難しいところは温度管理ですが、冬場の寒い時期に獲れるハタハタとおいしいお米との保存食を作り出したのは、先人の知恵ですね。

秋田の食文化の一端として全国に知られ、昔の保存食として食べられた食材が今でも作られ食べ親しみお正月のお膳を彩る一品になっているハタハタ寿司の歴史に感銘です。

よく日本酒と味噌が合うといいますが、それはどちらも発酵食品なのでいい相性だという見解を耳にしたことがありますが、それを例えるならハタハタ寿司も発酵食品ですので、日本酒との相性はバツグンです。

ハタハタファンの皆さん。日本酒ファンの皆さん。

是非、この2点のコラボレーションをお試しください。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2007年12月 6日 (木)

旬のりんごで風邪予防!

りんごといったら、青森!と、思い浮かべる方も多いことでしょうが、秋田にもりんご生産の自然条件に恵まれた土地が県内いたるところにあります。栽培面積全国第5位。県産果樹の60%をりんごが占めております。

November*

[写真提供:平鹿の佐藤農園さん]

秋田のりんごは、県北の<かづのりんご>や県南の横手市<平鹿りんご>が有名ですが、天寿酒造の地元由利本荘市の西目・矢島の立石・鳥海の大栗沢が有名です。それぞれに共通するのが山の西斜面に果樹園があり、お日様が隠れるまで日があたり、昼と夜の温度差が大きい。それゆえ甘味を増します。収穫時期の11月以降は旬のりんごで店頭は溢れております。

1日にりんご1個食べると、『医者を遠ざける。』と、言われるほどで、食物繊維やビタミンC、ミネラル、カリウムが豊富。食物繊維はいわずと知れた、便秘解消にいいですし、ビタミンCは風邪予防に、ミネラルとカリウムは生体に欠かせないものです。リンゴポリフェノールという物質もあり、それは、脂肪の蓄積を抑制する効果があるともいわれる。(そういえば、りんごダイエットも一時流行ましたね★)

世界には、1万種近い品種があるといわれるりんごですが、秋田を代表するのは、ジョナゴールドと千秋です。ジョナゴールドは、ゴールデンデリシャスと紅玉を交配させて生まれ、1970年に秋田県果樹試験場によって導入されました。酸味と甘みのバランスが良く、生食の他にお菓子・料理用にも向くといわれます。千秋は、果汁が多くさっぱりした酸味が特徴。1980年品種登録。秋田県で作成され千秋公園の名から品種名がとられました。

Dscn7840 Dscn7846 蜜の入ったりんごは、見た目にもおいしく、噛んだとき搾りたてのジュースを飲んでいるかのような、ジューシーなおいしさが口の中一杯に広がります。ぱりぱりとした歯ごたえもまた、おいしさのひとつです。

寒い一日を過ごし、晩酌でお燗酒をちょっと呑み過ぎたときは、りんごをかじってみてください。

酔い醒ましに、りんごのフレッシュ感が心地いいです。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年11月20日 (火)

稲庭うどんは、伝統の技から

ここ数年前から、稲庭うどんが全国的に知れ渡り、食された方も増え秋田県人としては、とても喜ばしいことです。

Onmen3 *

(画像提供:秋田県稲庭うどん協同組合さんよりご協力いただきました)

稲庭うどんが誕生したのは江戸時代初期のことで、旧稲川町に住んでいた佐藤市兵衛という人物が、地元産の小麦を使って干しうどんや各種麺類を製造したのがはじまりです。その味は『比類なき上品』と称せられるほどでした。その後、佐藤吉左衛門がその技を引き継ぎ、さらに技術改良に努めた結果、すべて秋田藩に納めるようになり、藩の贈答品として用いられていたため庶民の手にはほとんど入ることなく、わずかに手に入ったとしても病気のときだけしか食べられないほどの高級品になりました。

明治以降は宮内庁への献上品となり、各種博覧会でも数々の賞を受賞し名声を得、昨今全国に知られる秋田名産のうどんとなりました。

日本の三銘うどんに数えられる四国の讃岐うどん、名古屋のきしめん、秋田の稲庭うどんですが、おいしいうどんの共通点は、コシのある歯ごたえ、なめらかな舌ざわり、ツルツルした味わいですが、稲庭うどんには繊細な線の細い上品さが加わります。

その上品さは、14工程にも渡る手作りの製法にあります。

佐藤養助稲庭干饂飩のホームページより製法をご紹介いたします。

一日目

1. 練る=特製専用粉に塩水を加え、団子状にまとめていく。塩水の量は長年の勘。

2. 熟成 =熟成した生地を練り返し、しばらく時間をおいた後、また練り返す。生地がだんだん熟成していく。

3. 小巻き=熟成された生地をのし、約3cm幅に切る。これを転がしながら角を取り、輪に巻きながらたらいに入れ、さらに熟成させる。

4.熟成

二日目

5. 綯う=小巻きにした生地を両手でよりながら、2本の棒にあやがけしていく。

6. 熟成=2本の棒をまとめて木箱に吊るすようにかけ、しばらく熟成させる。

7. つぶし

8.熟成

9.延ばす=うどんをけたにかけ、手でさすりながら約120cm程に延ばす。

10.補助乾燥

三日目

11.乾燥=中までしっかり乾燥するように状態を見ながら一昼夜乾燥させる。

四日目

12.裁断

13.選別

14.選別=丹念に一本一本確認し、一定の太さに取り揃える。

これで、袋詰めされ皆さんが見かける製品になります。

一子相伝と言われるうどんづくりの技と心は、今も脈々と稲庭の里に受け継がれております。

Dscn7794

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月 2日 (金)

畑のキャビア=とんぶりは秋田の秋の名産なのですよ!

Dscn7755 *

これは、キャビアではなく秋田名産品の『とんぶり』です。

キャビアによくに似ているので、別名=畑のキャビアと言われております。

とんぶりはホウキギの種子です。このホウキギは、4月下旬~5月上旬に苗床を作り、6月上旬に定植し、8月中旬頃小さな花を咲かせ実を付けます。9月下旬、収獲作業が始まりますが、とんぶりは実が小さく風に飛ばされやすいので、この収穫期に心配なのが台風の到来です。収穫が終了するまで、台風が来ないことを祈る生産者です。

収穫してから、この種子を乾燥させ、一度煮ます。その後一日くらい水に浸してから手で揉んで外皮を取り除きます。この作業を2~3度繰り返し、あのプチプチした食感のとんぶりが出来上がります。

Dscn7761 昭和40年代までは、地元でしか食べられておりませんでしたが、真空パックやビン詰め加工されるようになって、今では年中どこでも食べられるようになりました。

ビンを開けると、ごまの香りに似た香ばしい香りが漂います。

口に含んだときは、プチプチした食感が魚の卵かと錯覚するほどです。

パラパラしているので、味はキャビアとは違いますが、健康志向の方の見方になってくれることは、間違いないでしょう。

*

Dscn7754 *

これは、長芋をたんざく切りにしてとんぶりを上にかけました。

地元では、昔から良く食べられていた一品だけあって、長芋の粘りにとんぶりが絡まって本当に相性のいい組み合わせです。

ホウキギは、平安時代初期に中国から伝わり、本来の目的は庭先を掃除するほうきの材料となる枝先でした。このホウキギの実を食べるようになったのは、飢饉の時に「この実もなんとかして食べられないものか」と工夫したのが最初ではないかと伝えられております。

Dscn7668 *

キャビアだったらこんなふうに飾られて食べられるだろう。と、想像して作ってみました。甘エビのお刺身にとんぶりを乗せて、豆腐の上に生姜ととんぶり。もう1品は豆腐の上に梅シソを刻みとんぶりを乗せてみました。

Dscn7678 *

今は、からとり芋も旬なのでその茎をゆでて、味噌とマヨネーズととんぶりのタレを作ってみました。からとり芋の茎がサクサクしていてタレがプチプチしていて、口の中がにぎやかな食感です。

栄養面では、ビタミンK、ビタミンEが多く含まれます。

ビタミンKは、骨へのカルシウムの定着作用があり、骨粗しょう症予防になります。

ビタミンEは、不足すると肌トラブルや血行不良による冷え性、肩こり、頭痛、しもやけを引き起こすことがあるので、不足しないようにとんぶりを食べましょう!

このような効能が知られていたのか、漢方でも使われていたとんぶりですので、メタボが気になる方にはお勧めの食材です。

| | コメント (1) | トラックバック (0)